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ガイド · 7分で読める

【東京から直通約1時間55分】河口湖グルメの正解は口コミの数字に〜ほうとうから★4.7の鉄板焼きまで〜

Kachi Kachi Yama Ropeway gondola above Lake Kawaguchiko on Mount Tenjo
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  1. まずはほうとう。ぐつぐつ煮える鉄鍋と、口コミがそっと教える正解
  2. 地図より時計。夕食難民にならないための小さな時間割
  3. 行列の外で、地元の人がのれんをくぐる5軒
  4. 鍋の外にも、甘い寄り道とお土産の楽しみ
  5. 富士山の見える席は「眺望税」つき、というのが編集部の見立て
東京から
直通で約1時間55分
電車
特急「富士回遊」 ¥4,130(要事前予約)
必食
ほうとう 約¥1,300〜2,000
飲食店の中心
船津(河口湖駅周辺)
営業時間
15:00〜17:00は中休み、20:00〜21:00閉店が多い
行列
有名ほうとう店はピーク時30〜60分超

あつあつの鉄鍋を囲んで、湯気の向こうに富士山。そんな昼ごはんが、新宿から直通約1時間55分・¥4,130で待っています。味噌の香りが漂うこの小さな町、実は2024年の外国人宿泊者数が約75万6,000人、前年比31%増でコロナ前のピークをすでに超えているんです。それでも店は昔ながらの家族経営のままだから、1時間待ちの行列も午後に閉まる店も生まれる——そのわかりにくさをほどく鍵が、口コミの数字にありますよ。

    まずはほうとう。ぐつぐつ煮える鉄鍋と、口コミがそっと教える正解

    お目当ては名物のほうとうから。ぐつぐつと煮えたぎる鉄鍋のまま運ばれてきて、味噌の湯気がふわりと顔を包みます。塩を加えない手打ちの平打ち麺を、かぼちゃや山の野菜と味噌仕立ての汁で煮込んだ一杯。煮崩れたかぼちゃが汁に甘く溶け、麺のとろみでほとんどシチューのようになるんです。山梨の寒い季節のソウルフードだけに、秋の澄んだ湖畔の空気の中では文句なしのおいしさ。8月の蒸し暑い午後だと、正直そこまでではありません。

    では、どの店へ。口コミの数字を開くと、景色が変わります。駅から歩いて8分ほど、水車が目印の大きな建物が「小作 河口湖店」。Googleの口コミ約6,800件で4.2★という安定感は見事です。一方、建築家・保坂猛氏が設計した白い「雲」のドームで知られる東恋路の「ほうとう不動」は、約4,300件で3.7★と、写真映えしない他の系列店より明らかに低め。つまりみんな、建物を見に行って、点数は器の中身につけているんですね。建築が目当てならドームへ、ランチが目当てなら小作か、ほうとう不動の駅前店を選ぶのが確実ですよ。

    ひとつだけ正直に言うと、ほうとうはあえて素朴に作られた庶民の味。¥1,300〜2,000で買っているのは手打ち麺と野菜とロケーションであって、複雑な味わいではありません。しかもピーク時の有名店は30〜60分以上の待ちがざら。11:30前か13:30以降にずらすだけで待ち時間はまるで違うので、湯気をゆっくり楽しみたい日は時間をずらしてみては。

      地図より時計。夕食難民にならないための小さな時間割

      行きはあっけないほど簡単です。新宿から特急「富士回遊」で直通約1時間55分、全席指定の¥4,130。1日4往復ですが、人気の便は数日前に売り切れます。バスタ新宿発の高速バスなら¥2,000〜2,200ほど。ただし週末の中央道では、2時間の道のりが3時間近くに延びることもあります。

      本当の罠は、一日の終わりに待っています。まともな食事処は駅周辺の船津エリアにぎゅっと固まっていて、景色のいい北岸にあるのはカフェと美術館のレストランくらい。しかも多くの店が15:00〜17:00に中休みを取り、20:00〜21:00にはのれんをしまいます。吉田うどんの店にいたっては昼のみ営業で、早々に売り切れることも。夕暮れの富士のシルエットに見とれていた日帰り客が19:30に町へ戻ると、そこは静まり返ったシャッター街——これが定番の失敗パターンなんです。だから先に決めておくのは食事の2つだけ。早めか遅めにずらしたほうとうのランチと、18:00までに入る夕食です。崩れたときのために、割り切ってコンビニという保険もありますよ。

        行列の外で、地元の人がのれんをくぐる5軒

        • てつやきは、駅から角をひとつ曲がった先にある、夫婦で営むテーブル4卓の鉄板焼き店。鶏の照り焼き、お好み焼き、ガーリック炒飯がじゅうじゅうと音を立て、鉄板の香ばしい湯気に包まれる小さな空間です。約1,400件の口コミで4.7★は、規模を問わず町の最高評価。日曜定休で行列も名物なので、開店前から並んでみては。
        • うどん 竹川は、船津にある吉田うどんの店。強烈なコシの手打ち麺を澄んだ出汁がやさしく受け止め、甘辛く煮た馬肉と、ピリ辛の薬味「すりだね」をひとさじ落とすと味がきゅっと締まります。昼のみ営業で¥600〜900。町でいちばん安い、ちゃんとした一食です(4.0★、口コミ約1,000件)。
        • 山麓園は、湖から坂を上った築150年の茅葺き農家。囲炉裏の炭火を囲み、魚やこんにゃく、野菜の串を自分の手で炙る煙の香ばしさがたまりません。締めには小さなほうとう鍋を。セットはおよそ¥2,500〜4,500です(4.3★、口コミ約1,700件)。貸切営業で告知なく閉まる日があるので、予備プランを用意しておくと安心ですよ。
        • 富士天ぷら いだ天は、駅近くでサクサクの天ぷら定食とすりだね入りうどんが味わえる店。夜はときどき三味線の生演奏が響くことも。約4,600件で4.2★という手堅さです。
        • CISCO Coffee(南岸)とLake Bake(北岸・大石公園そば)は、地元の人が本当にリピートする2軒のカフェ。前者はバターがじゅわっと染みた厚切りトースト(4.6★)、後者は焼きたてバゲットの香りと湖を望むテラス(4.2★)が主役です。Lake Bakeは人手不足の日にテイクアウトのみになることがあるので、席でのんびりしたい日は南岸を選んでみては。
        一日の計画を立てるなら

        河口湖は「食」を軸に組むのが正解

        電車の時刻から午前中の富士山ゴールデンタイム、早めのほうとうランチの組み込み方まで、まるごと一日分。

        河口湖日帰りガイドを開く

        鍋の外にも、甘い寄り道とお土産の楽しみ

        バス代を払ってでも寄りたい「食がらみ」の寄り道が2つあります。ひとつは北岸の大石公園。花と湖と富士山が一枚に収まる、あの定番構図の場所です。園内の河口湖自然生活館で買えるブルーベリーソフトクリームを片手に、湖風に吹かれながら富士山を眺めるのがここでのお約束。山頂に雲がかかる前の午前中が狙い目ですよ。もうひとつは富士急行線で2駅先の富士吉田へ。吉田うどんの基準になる店として地元の人が名前を挙げるのが「麺許皆伝」です。新倉山浅間公園(忠霊塔)の階段登りと自然にセットにできますが、営業時間が短いので当日の確認を忘れずに。

        帰りの手土産は、この3つで決まりです。きな粉をまとった柔らかい餅に自分で黒蜜をかける信玄餅、数週間日持ちする富士山型の羊羹、そして甲州ワインを1本。山梨は日本ワイン発祥の地で、看板品種の白は軽やかな辛口、食事にすっと寄り添う味わいなんです。3つとも駅周辺で手に入り、値段も手頃で贈り物向き。当日の在庫だけ、お店で確かめてみてくださいね。

          富士山の見える席は「眺望税」つき、というのが編集部の見立て

          富士山を切り取る大きな窓を売りにする、湖畔のカフェ。あそこで払っているのは、実のところ「見えたらラッキー」の宝くじ代に近いお金です。山は一年の大半、雲のベールの向こう。姿を見せるのは3日に1日ほどとよく言われ、暖かい午後にはめったに現れません。一方で、町で評価のいちばん高い食べもの、つまりてつやきの鉄板、竹川の麺、CISCOのトーストには、眺望がまるでないんです。窓の景色だけで席が埋まる店は味を磨く理由が薄く、テーブル4卓の厨房は料理で勝負するしかない。だからこの町では「眺めのいい店ほど、味では勝負していない」と考えて回ると、だいたい当たります。富士山は朝6〜9時、湖畔からただで狙うのがいちばん。そのあとの食事は、壁に向かって地元の人が並ぶ店を選んでみてください。

            Good to know

            河口湖の名物グルメは何ですか? +

            ほうとうです。塩を加えない平打ちの小麦麺をかぼちゃや野菜と一緒に味噌仕立ての汁で煮込み、ぐつぐつの鉄鍋のまま運ばれてきます。隣の富士吉田には吉田うどんもあり、驚くほどコシの強い麺に煮た馬肉とピリ辛の薬味「すりだね」をのせるのが特徴ですよ。どちらも安くておなかいっぱいになる、寒い季節にうれしい味です。

            ほうとうはどの店を選べばいいですか? +

            安定の選択は、駅から徒歩8分ほどの「小作 河口湖店」。Google口コミ約6,800件で4.2★という頼もしさです。有名なドーム型建築の「ほうとう不動」東恋路店は、同系列の他店舗より評価が低め(3.7★)なので、建築を眺めに行くつもりで訪れるのがおすすめ。どの店でも、ピーク時のランチは30〜60分待ちを見込んでおくと安心ですよ。

            河口湖では日没後に夕食をとれますか? +

            想像以上に難しいんです。多くの店が15:00〜17:00に中休みを取り、20:00〜21:00には閉店。吉田うどんの店は昼のみ営業で、てつやきのように日曜定休の店もあります。夕食は18:00までに入るか、東京に戻ってから食べる計画が現実的。現実的な最終の電車・バスも夜遅くではなく夕方に出るので、早めの段取りが狙い目ですよ。

            おすすめの食のお土産は? +

            きな粉をまとった餅に黒蜜をかけていただく信玄餅、常温で数週間日持ちする富士山型の羊羹、そして甲州の白ワインの3つです。甲州は山梨を代表するぶどう品種で、お土産袋の中でいちばん「観光客っぽくない」一本。贈る相手の顔を思い浮かべながら選んでみては。