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三島MISHIMA
日帰り · 半日〜1日

【東京から45分】三島 日帰り|富士山に会えるかは暦しだい、湧水の鰻と川辺さんぽまで

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  1. 700万人が渡った橋の、小さな但し書き
  2. 朝いちの新幹線から、賢い一日は始まる
  3. 富士の湧水で締めた、三島の鰻
  4. 橋を降りたら、水の町が待っている
  5. 本当の主役は、天気に左右されない町のほう
東京から
約45〜55分
路線
東海道新幹線(こだま/ひかり)
片道運賃
約¥6,000
目玉スポット
三島スカイウォーク(¥1,000)
ベストシーズン
11〜3月・晴れた朝
組み合わせ
箱根 / 伊豆

富士山を、予定に組み込める距離で見たい日があります。東京駅から新幹線でわずか45分、片道およそ¥6,000で、三島はその願いをあっさり叶えてくれます。改札を出れば、空気に湧水のひんやりした匂いがうっすら混じるほど、水の豊かな町。ただ、どのガイドも同じ売り文句で誘ってきますが、教えてくれないことがひとつだけあるんです。

計画の軸に据えてほしいのは、ここです。スカイウォークから富士山がくっきり姿を見せるのは、空気の乾く11月から3月に集中します。夏場や梅雨どきは、霞が山をまるごと飲み込んでしまうことも珍しくありません。だから三島 日帰りの本当の問いは、行けるかどうかではありません。着いたその瞬間に、見たかったものがちゃんとそこにいてくれるか、なんです。

    700万人が渡った橋の、小さな但し書き

    谷の上へ一歩踏み出すと、足がすくむより先に視界がひらけます。長さ400メートル、谷底から70メートル。日本一長い歩行者用の吊り橋は、2015年12月の開業までに10年近い歳月をかけました。2024年3月時点で渡った人は延べ700万人以上ですから、成功はもう疑いようがありません。ただ、その人気こそが小さな落とし穴。看板の眺め、つまり標高3,776mの富士山と日本一深い約2,500mの駿河湾をひとつのフレームに収めた景色は、¥1,000のチケットで参加する天気のくじ引きでもあるんです。

    季節をまたぐと、同じ橋がまるで別の絵になります。湿気のこもる8月の午後は、正直、負けるほうに賭けるコイントスに近い。乾いた1月の朝、頂に雲がわく前の時間帯こそ、あの一枚が実際に生まれる瞬間です。三島 日帰りを縛るのは列車の時刻表ではなく、暦と時間帯のほう。冬の晴れた朝を軸に組めば旅の性格そのものが変わりますし、日付をどこでもいいと扱えば、灰色の空へ渡るために料金を払うことにもなりかねません。だからこそ、まずは天気予報とのにらめっこから始めてみては。

      朝いちの新幹線から、賢い一日は始まる

      東京駅から東海道新幹線に乗れば、乗り換えなしの約45〜55分、片道およそ¥6,000で三島のホームに降り立ちます。速いのはひかり、こだまは各駅停車ですが、それでもちゃんとたどり着けますよ。富士山ビューの日帰り先として三島がずるいのは、町そのものが保険になっている点。三嶋大社と湧水の川辺散歩は駅から歩いて回れて、スカイウォークだけがバスで約20分ほど郊外にあります。

      この地理が、自然とひとつの順番を勧めてきます。まずは朝いちばんの列車でスカイウォークへ。空気がいちばん澄み、山が顔を出す可能性のもっとも高い時間帯です。入場料は大人¥1,000。65歳以上は¥800、4〜15歳の子どもは¥500と、財布にもやさしい設定です。渡り終えたらバスで町へ戻り、水辺と神社をゆっくり巡ります。ここは富士山が協力してくれたかどうかに関係なく、ちゃんと成立するのがいいところ。予報が明らかに霞みそうな朝は、いっそ順番をひっくり返してみては。橋はきっぱり諦めて町を主役にすれば、新幹線代の元は十分に取れる一日になりますよ。

        富士の湧水で締めた、三島の鰻

        三島の看板といえば鰻です。理由は、この町が自らを「水の都」と名乗る理由とそっくり同じ。ここの鰻は焼く前に、富士山の雪解けの湧水へ数日さらされます。冷たく澄んだ水が身を締め、泥臭さをそっと抜いてくれるそうです。三島広小路駅の近くに立つ「桜家(さくらや)」は、門外不出のタレと備長炭の香ばしい煙、そして「腹をすかせて来るより時間に余裕を」と教えてくれる行列で知られる有名店。名の通った店なら、定食でおよそ¥2,500〜4,000の帯を見ておくと安心です。

        時計を気にする日帰り客なら、名声より立地が効きます。「うなぎの多田(うなぎのバンドウ)」は三島駅南口から徒歩1分ほど、同じく富士の湧水で締めた高級国産うなぎを、帰りの列車前にさっと味わえます。「炭火焼うなぎ 角ぼう(すみのぼう)」は三嶋大社の目の前に支店があって、神社めぐりの流れにそのまま組み込めるのが便利。定番のうな重はもちろん、白焼き・蒲焼き・肝焼きの串まで揃います。老舗の「うなよし(うなしげ)」で狙いたいのは、多くの観光客が素通りする変わり種。う巻きならぬ鰻のスープ、背骨の唐揚げ、湯気の立つ石焼きが待っています。着席ランチが時間に合わない日は、三島コロッケという安上がりの一手も。地元産100%の「メークイン」を使い、外はサクッ、噛めば自然な甘みが広がるコロッケを、市内の売店で歩き食べ用に買えますよ。

          季節に合わせて計画したい方へ

          桜、金木犀、そして菊

          三嶋大社の桜は3月下旬が見頃。樹齢1,200年の金木犀は9月に境内を甘い香りで包み、楽寿園では11月まで菊まつりが続きます。狙う日ひとつで、旅の表情がまるで変わりますよ。

          見頃をチェック

          橋を降りたら、水の町が待っている

          スカイウォークが見出しだとしても、残りの半日を静かに支えるのは町の水です。源兵衛川(げんべえがわ)は楽寿園の水源から中郷まで約1.5km、川底の小石を一つひとつ数えられるほど澄んでいます。市街地では、流れのなかに直接置かれた飛び石を、せせらぎを聞きながら渡っていくことになります。暑い午後、三島でいちばん静かに涼を運んでくれる場所。しかも無料です。その源をたどると、楽寿園のなかの小浜池(こはまいけ)へ行き着きます。7万5,000平方メートルを超えるこの庭園は、1890年に小松宮彰仁親王の別邸として生まれました。1954年に市立公園として開かれ、いまは富士山が約1万年前に流した溶岩の上に広がっているんです。

          三嶋大社は、日付さえ選べばちゃんと応えてくれます。境内には、樹齢およそ1,200年の金木犀。1993年に国の天然記念物へ指定された古木で、9月には二度咲いて、あたり一面を甘い香りで満たします。だから狙い目は9月の上旬から中旬。3月下旬から4月上旬に訪ねれば、参道と小さな池は代わりに桜で彩られます。楽寿園では、おおむね10月30日から11月30日まで、夜のライトアップつきで菊まつりが開かれますよ。橋へ戻れば、ロングジップスライドが谷を越えて300m、高さ70mを、富士山をフレームに滑り抜けていきます。橋にとどまる人は、宙を走るライダーを見送るのも、また一興ですよ。

            本当の主役は、天気に左右されない町のほう

            ここからは、少しだけ天邪鬼な読み方を。スカイウォークは「目的地」として売られていますが、本当は700万人を新幹線から降ろすための入口、と考えるほうがしっくりきます。そして長く心に残るのは、たいてい町の古くて、無料で、天気に振り回されない場所のほうなんです。橋がその約束を果たすには、晴れた富士山がどうしても要ります。一方で飛び石の川、樹齢1,200年の木、湧水の鰻は、どんな空模様でも変わらず迎えてくれます。なのに多くの日帰り客は、帰りのバスに間に合わせようと、その横をあわてて駆け抜けていくんです。

            そこで、実用的なおすすめはこうです。富士山のパノラマこそ来る理由のすべてなら、乾いた冬の朝を軸に予約して、あとは天気に賭けると割り切ってしまいましょう。賭けたくない日は、水の町を目当てにして、橋は「会えたらラッキー」の扱いに。どちらにしても、賢い一日はとにかく前倒しが正解です。空気が澄むうちにまず橋を渡り、午後は同じ湧水が流れる川を歩き、その湧水で締めた鰻で一日をしめくくる。この順番なら、山が顔を見せてくれたかどうかに一喜一憂せずにすみます。それが、東京からの三島 日帰りのいちばん賢い組み立て方だと思いますよ。

              Good to know

              東京からの三島 日帰りはどれくらい時間が必要ですか? +

              半日でも十分に成立します。新幹線は片道約45〜55分、スカイウォークは駅からバスで20分ほど、三嶋大社と湧水の川辺散歩は駅から歩いて回れます。ジップスライドや楽寿園まで足すなら、あるいは同じ路線でもう一駅先の箱根や伊豆半島まで延ばすなら、丸一日に広げるとちょうどいいですよ。

              三島は東京から日帰りする価値がありますか? +

              あります。ただし、正直な但し書きをひとつ。スカイウォークの目玉である富士山の眺めは天気しだいで、11月から3月がもっとも澄み、夏や梅雨どきは霞に隠れがちです。それでも、灰色の日には湧水の源兵衛川の散歩、三嶋大社の樹齢1,200年の金木犀、湧水で仕立てた地元の鰻が、しっかり旅を満たしてくれます。だからこの町は、富士山が出るかどうかで値打ちが決まるわけではないんです。

              三島スカイウォークから富士山を見るには、いつ行くべきですか? +

              11月から3月の、晴れた朝です。乾いた冬の空気が、富士山と駿河湾をひとつのフレームに収められる確率をいちばん高めてくれます。頂に雲がわく前、朝の早い時間を狙いましょう。夏や梅雨どきは山が霞に埋もれがちなので、パノラマが主目的なら、ただ行くのではなく日付と時間帯まで計算しておくのが正解ですよ。

              三島 日帰りの費用はどれくらいですか? +

              新幹線は片道およそ¥6,000なので、往復で約¥12,000。ここにスカイウォークの入場料¥1,000を足し、鰻の定食はおよそ¥2,500〜4,000。あわせると、ふつうの一日は1人あたりおおむね¥15,000〜18,000に収まります。川辺の散歩と神社の境内は無料ですから、鰻や橋のジップスライドを省けば、もっと軽い一日も気軽に組めますよ。